紡ぎうた/
千波 一也
太陽の手に編まれゆく
野山も風も
岩肌も
一気に編まれる日があれば
やすみやすみ
覚えたての音階のように
編まれる日もある
太陽の手に編まれゆく
波間もひかりも
潮の香も
それが誰かを守れるように
誰かがそれを守れるように
太陽の手に編まれゆく
望みも涙も
労りも
言葉になって言葉をこえて言葉になって言葉をおそれて
言葉になって言葉をいただいて
編まれゆくものはみな
光のなかに始まりがある
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