この痛みは名前のない液体、/
左屋百色
夜空には前夜があった。
液晶に情報が重なってゆく
それと同じように。
細かい星がたくさん生まれては
次々と死んでゆく
君に影響されて書いた詩で
照らせる事があるとして、
9月の液体、のみこんだよ、私も。
どうか私の痛みが
ありふれたものでありますように、
夏の終わりに咲いた花が
秋の風に揺れる頃
ありふれていても美しい詩が
どうか書けますように、
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