ハンドジャンプ/kaz.
ホップ、ステップ、ハンドジャンプ! 君がそう言ったからぼくは逆立ちしてやってみた、ところが君はハンドジャンプじゃなくて、アンドジャンプと言ったのだった。それだけだ。本当はそうなる予定だったんだ。ところが、逆立ちしてしまったのが運の尽きだ。ぼくの長すぎる足が木の枝に引っかかって、取れなくなってしまった。君はまだ同じことを繰り返す。ホップ、ステップ、ハンドジャンプ! おかげで、ぼくは眠りたくても眠れないんだ。ぼくは翼を折り畳んで、そのままの体勢でいる。君がホップ、ステップ、ハンドジャンプ! それを何回も何回も繰り返すせいで、ぼくは全然眠れない。ぼくは特別耳が良くて、口から出した超音波を聞き取れるぐらい
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