光/葉leaf
 
を下してきた。私は羞恥の火花を散らし、それは赤面だけでなく、しぐさの硬直であったり、人目のつかない場所への移動であったりしただろう。自己愛は羞恥の火花でもって私から漏れ出ていき、漏れ出た羞恥はいわば自己愛の血液であって、自己愛の傷をふさぐために傷口を固めるものであった。羞恥は私の空間をゆがめ、そのゆがんだ空間は幼い自己愛の空間であって、外界の透明で端正な空間に抵抗する空間としては余りに惰弱で卑屈であり、私の名前は幼い空間の中で自己を指し示すことをためらった。

10代の終わり頃、外界のさらに外界が、それまでの外界を飲みこんで、外界は急に有機的で原始的で暴力的になった。私は自分を飼い馴らしていた
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