光/葉leaf
 



幼い頃、私は自己愛の形をしながら、眩い外界によってひたすら呼ばれていた。私には外界からの呼び声に応えるだけの組織がなかった。私の内部は無垢な光でいっぱいで、何の重さも流れもなく、光は水が凍っていくように硬さを増すばかりだった。自己愛は自然が生み出した有機的な正体不明の植物で、私の輪郭に先立ち私の行為や言葉の輪郭を導くものだった。眩い外界から投擲されるものを黙したまま通過させ、その沈黙から少しずつ編み出されてくる一つの流転する空、次々と模様を変えていく空となり、外界と内側の光を均衡させる輪郭として私の自己愛はあった。

思春期の頃、外界はとたんに複雑な襞を持って私の内部組織に命令を下
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