苦労バラード/
まきしむ
ずっと前に見たものは
粉々に砕けて体に溶けた
胃液が零れ落ちる
最後の一しずくまで
窓の向こうには朝の光が
トイレットペーパーにくるまって
何も見えない生まれたわけが
あのこのまぼろしを見たよ
ほんとさ確かに見たんだ
ドアの向こうには苦労バラード
人々のたてる足音
悪い予感のかけらもないさ
僕らは夢を見ている
とってもよく似た夢を
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