夏休みが終わるまで/
無花果
ふとした瞬間
目があって
すれ違った指が
ほんの少し触れて
特に意味もなく思い出し
ふふ、と頬を緩ませて
ちょっとだけ
お話して
微笑みあう
それだけでいい
短くていい
ずっと大人になったときには
思い出せないぐらい、
ほんの小さな恋がしたい
夏休みが終わるまででいい
ここは、
勉強ばかりの退屈な場所ですから
ちょっとだけ
あなたを借ります。
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