盆/田園
 


死を垣間見る
生に敏感になる





ぼん

わたしのいぬはしんだんです
あいしていたんですほんとうです
なのにあのこはにゅうがんで
ひとすじにょうをこぼしてしにました
ごみすてばでもやしました
かのじょはいたいじゃなくしがいとあつかわれましたたしかにそうたしかにそう
あのなまぬるいえみはわすれられないけれどもしかたなかったあのひともまたしごとだったのだから
にんげん
にんげん



帰ってくるかい
ご飯もおやつも用意しているよ
そういえば爺さん
いつも角砂糖一つくれて
小さい私と弟をたいへんもぞがってくれた爺さんも帰ってくるか

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