朝/
梶谷あや子
あのとききみは
あかるさに追い縋るようにして
いきていた
生きるということに
いのちがけでなくなったのは
いつのことだろう
ぎんいろの膚をして
ぴんと降り立ったあめのように
あの児がわたしに笑っている
きみのように
かあさん、
もういちどだけあえたのなら
何ていうのかしら
くらやみは
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