保育所をさがして/古泉さんバージョン/モリマサ公
 
でを今と呼ぶのかわからない
いくつもの 
レイヤーが重なっていくそれぞれの 
距離が
操作され表示されて
わたしたちのピントはあわせられていく
感覚的な現象そのものにすら同じように

月日がたちやがて薄れる記憶たちと同様に
なにも知らないままの闇はおちてくる平等に
星たちの数は昨日とさほどかわらない
窓の外には何の保証も無く
窓の内側でわたしたちは無邪気にただ笑う

橋を渡る時必ず覗き込む水面の反射
沈んでいる自転車


記憶に残りそうもない風景で立ち止まる
振り返る

水たまりや家の隙間で
とじられていくまぶたの音




わたしたちはどこに
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