青春/陽向
青春という言葉に詰まった意味も分からず青春を送り
ただの焦りでもただのと思えず 後ろばかり向いて前を求めていた
明日なんて知らないとそんな言葉を涙目でいう その意味すらも分からず
深い何かによって必死で呟いたその言葉でさえ なぜかとてつもなく浅い響きに聞こえた
心は辛い時ほど感動するって聞いたことあるけど
そんな幸せになったやつが言った言葉には一つも感動しなくて
きれいな景色を見ては分からなくなり 花を見ても自分とは違うと目を逸らす
青春 青いがゆえ春が来ない とため息つけば
何かで見た世界では必ず最後には幸せになるという設定で
一人じゃないんだよと誰かが懸命に叫んでいた
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