テレビしかみなかったひに、/mugi
{引用=
とてもおなかがすいたので、
おおきく口をあけてみた、
すると小魚たちが、
つぎからつぎへと、
のみこまれていった、
ぼくはくじらだったから、
かなしいうたはうたえない、
☆
そんなにおおきな荷物をはこんだあとでは、
もうどこにもいけるような気はしなかったから、
食器のはいった段ボールにいっしょにつめこんだ、
赤貝とか、さんまの蒲焼きとか、そういう缶詰で、
簡単な食事をとって、それから、
踏切がおりて、電車がとおりすぎて、また踏切があがるくらいの、
みぢかい昼寝からさめる、なつのせなか
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