ハセの頭を割った/馬野ミキ
ハセ(長谷川)と俺はお互い母子家庭だったので
学校が終わって親のいない家をお互い自由気ままに支配しあったりした
インスタントラーメンを茹でずに
付属の粉をかけてベビースターラーメンのように食べることは
ハセに教わった
ハセが、今日が何月何日かしらないということに
割りと早熟であった俺は衝撃をおぼえた
ああ 今日が何月何日かしらない選択肢というのもあるのだなと・・
ある時ハセと山にカブトムシを取りに行った
俺は小学一年の文集に昆虫博士になりたいと書くほど昆虫が好きだったので
カナブンなども捕まえていた
ハセは、カナブンは譲ってるからカブトムシは俺にくれよというようなことを言
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