ランチキチキ嗤う/月形半分子
街角で珈琲お嗜みのご婦人は
泥を飲んでる人生の行き詰まり
愛を飲むもの涙も飲んで
嘘をつくもの笑いを飲み込む
紳士は何を飲み込むために酒を飲んでることだろう
カラカラ渇いた懐は塩を飲み
針を飲むこみ時代は泣いてる
まるでここは地獄めぐりだと
新聞野郎が他人行儀に嗤っている
ザマーミロとはいわないぜ
ご時世だねぇって話しさとゴミ屑のなかで
ランチキチキと新聞野郎が嗤い声たてる
ゴミ屑たちも幸せなんだものと
捨てられたものたちも嗤いだす
ランチキチキ
私も捨てておくれと
ランチキチキ
夕空まで嗤いだしたかい
あぁ、嗤っているのは私だ
ランチキチキ ランチキチキ
ごきげんよう、
いったいここはどこの夕暮れだ
ランチキチキよ ごきげんよう
いったいこれはなんの夕暮れだ
ランチキチキなゴミ屑が ごきげんようとお辞儀する
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