告白/吉岡孝次
2.
首府のすきまを供儀で詰め しつけてあった?
僕が泳ごうと泳がされていた四季は
3.
はじめて迎える州都での 冬
寄る辺なく
まっすぐには帰るまいとする巣嫌いが
十二月の望郷の下
傍らで観ていられない、ゆきちがう防寒の彩り
躰が許す限り
、黙々と地を這う靴音を踏む
肩先を流しながら
だがそれは瞬間ではなく目撃
ただ一人 ささやかな放浪で出くわす
また一人 ある叫びをもたらす少女に
4.
身に覚えのない怒りをノートに書き付け
俺に妻をあてがおうとする欲望に銃口を突き付ける
だが
こいつが死ねば俺も死ぬのだ
小回りを効かせられない一棟へと組み込まれ
ポップコーンみたいに 弾けようとしても
いつも天井にぶつかってしまう
足を引き摺って歩く仔羊の奇妙に多いこの市街地で
冷めたことしか言えない口が今 開く
誰もが動いている
連絡を待ちながら
電源を ついには切ることができないままで
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