山小屋の夜/蒲生万寿
 

消灯までまだ幾許かの時間があったが
私は天井を眺め「私は宇宙だ、そして永遠だ」と思いながら
目を閉じると程なくして眠りに落ちた

太陽を呑み込む夢を見ながら
「明日の朝はきっと美しく輝いているだろう」
との確信を得ると
神秘的な時間は夢と現実を調和させ
今までにない平安を私に与え
明日の予感が希望になる

六根清浄、遍照金剛
六根清浄、遍照金剛
六根清浄、お山は晴天

余すところなく
内も外も
天晴れ

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