人へ/葉leaf
 
〈幸せそれとも不幸せ〉
辺りが闇に包まれるとそこに尊い神具があったとしても何も見えなくなる。
僕の眼の前には幸福が大きく広がっているが残念ながら僕の時間はいつでも夜。
星明りひとつない真の闇だから幸福が見えない。
この夜は巡り続けているが一向に明けないので手に触れる幸福を不幸と勘違いする

〈管理職の孤独〉
山を登っていくにつれ風景が寂しくなっていった。
多くの植物と同じ目線で戯れていた日々が輝かしく沈殿している。
他人より優れているという孤独が肩書にも書き込まれた。
もはや熱中できる仕事からも疎外され等水位で批判してくる同僚からも疎外された。
楽しい振りをしながら定時で帰る
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