草案と次の草案と詩と幸せ/ヨルノテガム
 

 私はその生死が訪れるごとに
 行き先は遠く知れない虹の一片を幻影する


 *


 ふと、立ち止まらせるものがある

 特にシンプルな、簡素であるアナタという作品を通して

 私は宙空をまるで七色十色の虹の中を渡るがごとく

 向こうへ辿り着く道を知る

 歩んできたものへの感謝が訪れ、

 数々の無駄なものが寄り添い不思議な力となって

 こちらへ舞い降り舞い上がってくる、瞬間がある

 私は背景なのか、私は透明なのか

 何の集積であろうか

 青空へ私の座るイスが浮かんでいく

 そこへ向かう、湿った命は輝く










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