星を見たい/もっぷ
 
夜明けの空の椅子に腰掛ける女神が
今朝はなみだせず
澄み渡った東京の青を見せてくれた
いまの彼女はとても気紛れ

やがて陽も落ちてしまった頃
わたしはまた、時を不幸にしたと嘆く
いつもの宵の訪れ
なみだする

空が宙へと名を変えて
満天は望めず
ひとかけらの瞬きすら
惜しみ

ここ
にいる限り

もう、さやかな冬のオリオンすら夢なのだろうか
(かつて、見たことがある
(どこで

(三ツ星の仲の良さ
(そしてとてもぬくそうに
(四つにかこまれて

地上の星などという言葉があるけれど
宙に求めたい
普通に、人間のように

星を見たい

星を
見たい


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