いのち素描/もっぷ
母のゆりかごの中で
赤子はやわらかく眠る
そこが永住の安息の地であるかのように
母の鼓動と赤子の鼓動が重なり合って
まるで三日月の夜のセレナードの聴こえるかのよう
母の恋人は夜勤で不在
赤子の父は今ごろ
養うべき二つの魂のために眠い目をこすりながら
カフェインの助けを借りて奮闘しているのだろう
時計に目をやりながら
かけがえの無い愛の家に帰る時刻を
気にしながら
父のゆりかごの中で
赤子は朗らかに眠る
そこが永住の天のお国であるかのように
父の鼓動と赤子の鼓動が重なり合って
まるで星座という星座がきらめく南の島の伝説のよう
父の恋人はこの部屋には不在
赤子の
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