光と闇の詩人/Neutral
 
詩人は誰もに見向きしてもらえることを望んだ
私たちが時に異性を恋人として求めるように
己の詩を聞いてもらえる事だけを願って生きていた

書いて 書いて
時に声を張り上げ詩を詠って
己の周りに人が集まる夢を見て生きていた

大きくなる声は そこに 光と闇を両方もたらしていった
数多の心を虜にした詩人は
自由を得たと引き換えに自由を失ったのだ

部屋は殺伐としている
どうしてだろうね
息を吸いに外へ出れば
そんなこと なくなるのに

それは、人の群れの中に包まれて
汗水を流し生きられる日々へまだ引き返せたチャンスが
ついに失われてしまった という不幸
ゆるぎ
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