「口頭慈母+悪」/臀部と昆布
 
「えぇい!お前の体から出ているソレは何だ!」

鉄の錆。
まだ少しだけの錆。雨に濡れたから?

背筋が曲がっていると指摘する母は自転車を漕ぐ。
耳にイヤホンをあて、流れる音楽は70年代のロックンロールだ。
私には聞きがたい音楽。

何故こうまでして私を苦しめるのか兄よ。
今は笑い声すらも思い出せない。

鏡の前で舌を出し、にんまり笑ってみよう。
できれば明朝、夕方、何も見えない夜。
目を寄せると一つになる。
少しだけ不安な気持ち?

二千十四年は誰でも英雄。
誰でも革命家。
誰でも犯罪者。
誰でも凡人。
誰でもクズ野郎。
誰でも聖者。
誰でも正義。

「答えると汗だ。人と関わる恐怖だ。労働による結晶だ。そして夏の暑さだ。」
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