輪郭のない自由/いとう
「やがてぼくらは輪郭のない自由になる」に寄せて
http://po-m.com/forum/i_doc.php?did=10962
R.D.レインという精神医学者がいるのだけれど、
彼の用語の中に、「存在論的不安定」という言葉がある。
自己の存在、自身のアイデンティティが確固たる存在感を持ち得ない状態であり、
それを補強するために、「他者」という概念、存在を
アイデンティティ成立条件として持ち込むと、
初めから不安定な「自己」が、その持ち込んだ「他者」に侵食されていく、
「自己」が「他者」に引き裂かれていく、という理論だ。
輪郭のない自由。
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)