愛されない/葉leaf
 



人々の敵意が鉄の壁のように僕を取り囲み
外側から来るどんな愛も遮断し
内側から発されるどんな愛も跳ね返してしまった長い期間
僕の中には一枚のカードが次第に凝結していった
最後の切り札として
自分の存在を複雑に証明するようなカード
それが「自分は愛されない」というカードだった
自分は愛されないからこそ社会を憎むことができるし復讐することができる
自分は愛されないからやむことのない渇きに襲われている
自分が何者であるか遡っていくと自分は愛されない存在だということに行きつく
自分は愛されない孤独で孤高の存在である
この最後の切り札は単なるコンプレックスなのか
もともと
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