風に乗せて/加藤
 
昇っていく 光の粒が
心かざすようで 眩しくて
見上げて口を開けていた

うなずき 消えるのを待つ
見えても見えない気がする ふしぎ
混ざって溶けて始めて
一つ一つがちがうと思えた

冷めた青空が揺らいで
それだけで雨がさあっと流れた
ずっとずっと憧れた
心の内に潜む怒りを止めて
言葉もいらなくなった

ぶつかった感情も
重たく硬く響く音も
ゆるやかに曲がるカーブと共に
ころがっていって投げ出される
手ざわりを知っているから
夢を見ても見なくても
りんりんと聞こえる朝のベルと共に
喜びの命をかかげてみせよう
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