微かな音/殿岡秀秋
 
公園の
並木道で
かすかに
聴こえる音
の精をさがす

淡い
色すらない
音の精の
羽が
ひらひら舞うのに
輪郭が
ぼんやりしてきた
こころが
よりそう

ためきれないで
溢れでた
空の涙が
粒になって
落ちてきて
葉にふれて
羽になるときに
立てる
あるかないかの
音のなかに
吸われていく
ぼくのこころ






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