眩しくて/
森川美咲
人に会いたいと思わなくなってしまった
先生は病気のせいだと言うけれど
いや昔から私はそうだったじゃないか
そのことにやっと気づいた
ただそれだけのことじゃないかなんて
たくさんの人とつながったあとで
勝手なことを思っている
それでも
人の輪の中で
歓喜の表情を表しながら
笑っていた私は輝いていて
やはりちょっぴり羨ましい
ほらだから戻っておいでよと
手招きされているけれど
そちらはあまりに眩しくて
足も心もすくんでしまう
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