孤独/
森川美咲
気づいたら独りだった
あふれる思いは溶けあって
言葉なんていらなかったはずの僕らが
いつの間にか言葉を失っていた
思いは何処へ
澄ました顔でルージュをひく
君はきっとまだ気づいていない
いつか君も気づくそのとき
これは壊れてしまうの?
「これ」って何だかわからないけど
そのとき何が起こるんだろう
怖くて怖くて仕方なくなって
僕は無言で先に玄関を出る
君に気づかれないように
鼻歌なんて歌いながら
運転席で待っている
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