限りなく近づきたい/ichirou
 
工場のてっぺんで鳴くセキレイ

緑と潮の朝の風

田んぼに映るセピア色の富士山と雲

遠くにいる昔の仲間たち

限りなく近づきたい

そう想う


季節はこんな近くにいるのに
近づけない現実

悩んでいる昔の仲間たちの
力になれない現実

会って聞いても
どうにもできない現実

昔の仲間もいる
自分もいる

昔と違うのは
立場と役割
ただそれだけ

きっと根本は同じはずなのに
何かが変化している現実

こんなものかと
割り切れない傲慢な自分

励ますことはできても
近づけない現実


でも

顔を上げれば
やっぱり


限りなく近づきたい













戻る   Point(5)