正体/もっぷ
 
無理やり押し殺した感情はあった
具現はなみだだった
部屋に帰ってしっかりと鍵も確認してから
こぼれ落ちるにまかせてみた

止まらない止まらない
こんなにもあったのかと
いとしい形たちに
ケットをかけていたわってやる

彼らがミルクティーを飲みたがる
知っていたからお湯は沸かしはじめていた
八〇〇ミリリットルが四分で沸く

それなのに心がもう眠ってしまって
意識すら無いようだった
今夜も取り残されたわけだ

(ただ過ぎるのを待っているのが視えるかい


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