夢想/
加藤
季節が過ぎると 野山の色が変わる
忘れたり後悔したり
想ったり傷付いたりもする
言葉を選んでいる間は 世間話もできない
好きになれなければ 何を撮っても平面だ
どこかで小さな声が
どこかで大きな声が
上がり下がりを続けている間
空には風も吹かず まるで静止画だった
何をどこかでいろいろするけど
想いだけ昇っていって帰らない
どこにいるのかまだ知らない
きれいなままで なくなっていた
温かい誰かの面影が
今もあると信じている
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