負の連鎖について/はなもとあお
 
くやしさをバネに
わたし達は
ときどき生きるけれど
自分が育てる
未来もつものに
自分がされたことの
うっぷんをはらすような
意地みたいなもので
その絆を
つなぐべきでない、と、


わたしはおもう


いたいおもいをした
とてもかなしかった
ひとりの人として見られていない気がした
そんな気持ち
わすれることなく
未来を生きる子らが
二度と同じおもいをすることのないよう


言葉と動作を探す


けれど
人間には限界があって
できることの範囲が決められている


きれいごと
だけ
では
生きていけない
お金はいるし
気持ちに
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