恋と創作/
モリー
春風を聴きながら
英語の詞を追う
淡い面影を見出しながら
完結された物語のプロットを手で温めている
この説明のつかない衝動に
小さく恋と名前を書こう
もはや自傷に近い愚行だと
ささくれた指先を見ると溜息がでる
枕は優しい
電球、えんぴつ、テレビ、文机
私が選んだ物全て
ただ在るだけの物たちは
大気の中で私を抱きとめていた
気分を五感で演出しながら
波に任せて今を渡ろう
人の幸せを祈ることもまた、私の仕事なのだろう
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