新しい仲間/ichirou
 
いということだ

昼休み
昼食を終えた彼が事務所で独り静かに文庫本を読んでいる
皆はまだ食堂で馬鹿話などしている
彼は微笑み本を読んでいる

私はそんな彼を見ていて
彼が
いつしか恋をして
結婚して
子供ができ
楽しく暮らしていることを想像した
そして
この社会の差別や偏りに彼が負けないことを
ご両親は願っているのだろうとこの時感じた

あと数ヶ月もしたら
彼も食堂で馬鹿話の中に入っているだろう
うちの連中はいい奴ばかりだ

私は彼の相談相手になれるくらいの
知識を持てるように勉強をしてみようと思う








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