新しい仲間/ichirou
 

我が社に知的障害持った青年が入社した
長い期間研修で頑張って入社した
彼は我々の新しい仲間だ

18歳の彼は真面目で優しい
彼を見ていると
健常と障害の違いは紙一重だと思う

彼の入社式にご両親が来られた
彼よりも緊張した面持ちで笑顔は全くない
私はこんな不安な顔を見たことがなかった
自分たちではどうにもならない息子の将来を
彼自身と
この社会にゆだねるのである

私はこの社会の一員として
会社の仲間として
何ができるか考えるも
分からない

ただ分かることは
従業員が50名を越える企業が1名の障害者を雇うことが
義務を果たしていることにはならないと
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