分からず屋の落書き/臀部と昆布
町の壁には落書き
薄く消された悲しみから 死んだ目の子供達に言葉を与える
町の壁には落書き
遥か彼方の鉄橋から 殺された目の子供達に言葉を与える
気がついたら私に落書き
瞼を閉じたときだけ見れる落書き
誰かの叫び声は遠く聞こえる
君達の笑い声はすぐ傍なのに
ノートに書かれた落書きはすぐに消される
先生に見つかると怒られるから
姑息な訴えはすぐに
町の壁の落書きは
私がしたような
町の壁の落書きは
私がしたような
誰かが消すまで残る 子供達に訴えかける
「俺はここにいる!」
誰かが消すまで残る
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