掛け布団/
ichirou
パのアパートにいるよ
慌てふためく妻
私が冷静なのは娘が私の側にいるからだろう
と思いながら妻の話を聞いている
クシュン
ソファーで寝ている娘に掛け布団をかける
そうだったな
今まで掛け布団すらもかけてやれなかったんだ
ごめんな
いつでも私のところに帰っておいで
また学校で嫌なことがあったなら
結婚して夫婦喧嘩したときでも
掛け布団かけてあげるから
悩みに向き合うための温もりをあげるから
もう
私にできることは
それぐらいだ
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