【HHM2参加作品】すべてはネット詩に回収され、しかしここはまだ砂漠だ/KETIPA
 

たっぷりの空白がある紙の上に、
ぽつりとのせられていなければ、
このことばたちは、
ここまでおれの心を揺さぶらなかっただろう。
ちなみにこの本では
「だれ?」

「つうろ」
は、
微妙にフォントが違う。
ネット詩でそういうきめ細かい創作ができないとは言わないけど、
ネットで詩を消費していると、
そういう発想や配慮はどんどん削がれていくように感じられる。
何を書くか、
言葉でどう表現するかに心を砕きすぎて、
表現効果を最大限発揮させるための見せ方へのこだわりは、
薄くなってしまうだろう。

組版的な制約によって表現の多様性が失われることは、
以前「パソコンは
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