ことの次第/もっぷ
 
見上げてごらん夜空の星を
蹴っ飛ばしてぼこぼこにしたいそんな
歌がいい具合にぐつぐつと
わたしの鍋のなかで煮えている

そう、ここらあたりでとろ火がいい
確実にかたちを消してしまうんだ
微塵も残らないように
どろどろになったので火を止めた、さて

次はマンホール
どこのにしようか
まだ寒い三月だから手近なところ
ビルの玄関を出たすぐのふたを持ちあげて

見上げてごらん夜空の星をを一滴も残さずに
捨てのけて気分よく空をみあげた
ぐんじょうが笑っている
わたしも笑った


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