春の祭/フユナ
目ェ凝らすと
吹雪のなかサ
色んた色した人たちが
手ェあげておどってらった
赤ェの青白ェの、黄色いの
さまざまな手やら足が
終わりの雪のなか
ヒラリヒラリとおどってらった
あぁ、あの青白ェのは
おらえのばばちゃんだ
つんとした人だったども
あんたにおどり 上手かったべか
しぜんとしんだひと
やまいやなんかでしんだひと
じぶんでしんだひと
うれしかったひと
かなしいばかりだったひと
雪のなかで明滅するみでにして
やがて消えると
踏みぬぐまって
久方に見た黒い土からは
何だか生わるみでンた気配がしてらった
恐らくもうすぐ
春が来るァんだべ
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