からだの中に女神がいる/
殿岡秀秋
ぼくのからだには
女神が住む
臍のわずかに下に
寝殿がある
からだから力を抜くと
女神が目覚める
からだが力んでいると
女神は寝てしまう
動きだす時にぼくは
力む癖がある
それに気づいて
肩からも腕からも
足からも
力をぬいて
女神のいるところを
起点にしたら
動きがなめらかになった
これでいいのだよね
とたずねると
女神がほほ笑んだのが
からだの隅々にまで
波となってつたわる
戻る
編
削
Point
(4)