からだの中に女神がいる/殿岡秀秋
 
ぼくのからだには
女神が住む

臍のわずかに下に
寝殿がある

からだから力を抜くと
女神が目覚める

からだが力んでいると
女神は寝てしまう

動きだす時にぼくは
力む癖がある

それに気づいて
肩からも腕からも
足からも
力をぬいて
女神のいるところを
起点にしたら
動きがなめらかになった

これでいいのだよね
とたずねると
女神がほほ笑んだのが
からだの隅々にまで
波となってつたわる







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