夜の風/无
んで飛んでいる
確信があって羽ばたいているのか
それとも彷徨い続けているのか
さらに深い闇を目指しているようにも
夜明けを迎えに行くようにも見える
どちらにせよ鳥は飛び続けている
ただ鳥であり続けるために
夜を歩くすべての者たちを
どこかへ導いているかのように
だから私も後に続くことにする
それもまた選択のひとつだから
生まれたばかりの私の産声
今は明瞭に聞き取ることができる
誰にも会わずに歩き続けたい
飛び続ける鳥の軌跡を追って
夜の風は祝福するかのように
青臭い木々の枝を震わせている
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