小鳥問われず (五首)/もっぷ
 
デジカメを急いだ父の意を知らずそれでものこる写真一枚


みたことをみてないことにできないと彼の三月に雀の無邪気


きょうもまた陽光のなく日は閉じて窓の捨て子のままの冬の日


気をつけず気ままに言ったひと言の足にくしゃりと踏まれた枯葉


かなしいと説明できてひとは泣く小鳥問われず啼いて飛び立つ


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