シシー/末下りょう
 

町のすみからすみをみわたす丘で
星をみてた

つぎはいつであえるの
ぼくはおおげさにきいて
きみはいつもみたいに
きこえないふりするんだ

ぼくにみらいはもうなくて
きみにはみらいしかなくて
それでもふたりはいて
はりさけそうなほどにいて
とうめいな果実と
せんめいな果実と
ぼくはりょうほうほしくて
でもとどかなくて
きみはせんめいなほうを
きれいにせのびして
きゅるきゅる
もぎとり
白くておさないおなかでふいて
めをうすめて
かじった

あまいようなすっぱいようなにおいさせて

きまりごとみたいに
ねむりについた
ぼくはキスとかしたいけ
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