雪が空(あ)けた空(そら)/yuugao
 
雪のあとの街の中
どこにでもあるような丸椅子と私
席っていうものがなければ
私はここに居られないような気がする
それにたぶん
そこそこ空席でなければ
いけ(イケ)なかったかもしれない

寂しいってだれが考え出したのだろう
空席の中の私
どっちへいけばいいのか
わからなくなってきている

昨日の雪は
何かを教えようとしていたような気がしたけれど
それでも私は今
何もわからないでいる

街へ戻ってくるひとたちや
雪の隙間にみえたもの
わがままなのはわかっている
どうかまだここを
空けないで居て
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