イマラチオンの夜/末下りょう
痩せこけたデリヘル嬢にイラマチオをさせながらザッピングする
寒い夜、風は弱い
冷凍ピッツァに混入した
マラチオンに激しくむせるように
涙をうかべるから
美しい
部屋の模様は、薄い薔薇
花から花を
追いかけて
森の奥底で
アズ・ハード・アズ・アイアン
保留された、生臭い、不定形の冬の花火は
自滅する
暗い
バキュームの
複合体の
気絶と
裏切り 、
カテゴリーとカテゴリーが交わる舞台から
ステッキ、一振りで
逃亡して
語られる以前から語られていた
圧縮、振動の声
リプレイする
手品師
コスプレしたポエジーは
冷凍ピッツァに紛れ
無差別に
(観察者)のテに渡り
拒絶/反応を
ヒキオコス
ツケマツゲのはがれた 、衰弱する女の
髪を掴み、
雪のない
寒い夜
戦争のようなイラマチオは夜明けまで 、
終わらない
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