橋の上から/
kauzak
橋の上から見る
川面で散乱する夕焼け
街を塗りつぶして
僕は染められながらも
混ざることはできない
帰る場所はあるけれど
根無し草である感覚は
未だ心の大部分を占めていて
川面を渡る風が冷たい
のはそんな卑屈な心のせい
あと少しで夕焼けが拡散しつくして
墨色の闇が街を包むから
橋の上で見届けよう
夜空に輝く疎らな星が
僕を慰めてくれる
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