狂気の値段/左屋百色
車なんて要らないけど/明と暗の分かれ目/
とっくの昔に終わって/撤去済みの催し物を
自分だけで/続けている/そんな世界観/外観
/外環道/車なんて要らないけど/致命的な何
かを無意識に体に透過させている気がして
いて/車なんて要らないけど/自分にとって/
将来的に大事な/PとIとEとCとEになりそう
な物は探していて/やたら/水族館の近くに
住みたくて/でも住めなくて/公園のすべり
台に100年隠れていたら鬼が死んでいた/
私の水槽には魚がいなくて言葉だけが浮い
ている/手に取って乾かして紙の上に並べた
ら/言葉たちはボールペンに轢き殺された/
飛び込んで/私は100年泳
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