言葉のカタチ/
中村 くらげ
寒い日に「寒いね」って当たり前のこと
温かくて柔らかい吐息の色でわかっているよ
降り積もった朝の霜を踏んで
砂利道の上のキャッチボール
口遊んだいつもの歌も
溜め込みすぎて漏れ出したものも
冬の日が温柔なカタチにしてくれる
あなたの心の片鱗が見えたようで
わたしもあたたかい気持ちになれるのです
ふたりの口から新しい
優しい笑い声のカタチが浮かんで消えた
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